マイホームパートナー代表取締役
林和平

原木から切り出した無垢材を家の骨組みに使う

マイホームパートナーが「安全で良質な家づくり」を目指したのは、先代社長で現取締役会長が大手ハウスメーカーで欠陥住宅の検査・調査に携わり、シックハウス症候群の問題などを目の当たりにしたことがきっかけだったという。

林さん：本来、家は家族みんなが笑顔で安心して過ごせる場所のはずなのに、家によって健康を害し、苦しむ人々の姿を見て、先代社長がとうきょうの木などの無垢材を用いた人に優しい家づくりを目指し、この会社を立ち上げました。

柱や梁など家の骨組みとなる構造部分に、アレルギーやシックハウス症候群の原因となる外国産材や集成材ではなく、スギなどのとうきょうの木を使うことが人に優しい家づくりのベースとなる。

林さん：シックハウス症候群の大きな原因は、外国産材に使われている薬剤や集成材に使う接着剤などの化学物質です。国産の無垢材は原木から伐り出した一枚板なので有害な化学物質を含まず、シックハウス症候群のリスクを低減します。家を建てる際には、構造という見えないところにこそ本物の木を使うことが重要だと考えています。

天然木から生まれるとうきょうの木にはメリットがたくさん

とうきょうの木の無垢材を構造材として使うことは、シックハウス症候群のリスク低減以外にも、さまざまなメリットがある。

林さん：東京の森林から伐り出した木は、その土地の気候や風土に合うので、東京の家づくりに活用することでもっとも木の良さを活かせます。地産地消だと輸送に伴うコストやCO2排出を抑えられ、環境負荷の軽減にもなります。

よく、木は呼吸をすると言われますが、湿度が高い日には湿気を吸収し、乾燥していれば水分を放出するという木の調湿効果によって、家全体の空気循環が快適に保たれるのもメリットです。さらに言えば、無垢材はコンクリートに比べて断熱性に優れ、一度温まると冷えにくく、室内の温度調節という点でもメリットがあります。実際に無垢材で家を建てたお客様からも、『冬は暖かく、夏は涼しく感じる』という声をいただいています。

フローリングなどに無垢材を使えば、香りや感触など五感からも木の恩恵を受け取ることができる。

林さん：木の香りにはリラックス効果があり、ストレスの軽減や睡眠の質の向上といった効果とともに科学的にも証明されています。また、実際に触ってみるとわかるのですが、無垢材と塗装された板とでは肌で感じる温度が違います。無垢材は、温かいんです。そして、質感も柔らかい。年齢を重ねてくると、冷えや足腰の痛みなどを感じるようになる人が多いですが、無垢材のフローリングはそれらの軽減にも役立ちます。

フローリングのリフォームに、とうきょうの木を指定できる

一から家を建てたり、構造部分から家を変えたりするのは難しいけれど、フローリングの張り替えなどリフォームの際に、「とうきょうの木」を指定して木の温もりを感じる家に暮らすことなら実現できそうだ。

林さん：最初はテーブルなどの家具から無垢材を取り入れてみるのもいいですが、フローリングなど面積が大きい場所に無垢材を使うと、その良さがよりわかりやすいと思います。フローリングの柔らかい質感や温もりは、足裏からダイレクトに伝わりますよ。

私の住む家は、構造材も床材も天井も無垢材で建てており、家中のどこにいても温度差が少ないので毎日が快適です。子どもが合宿へ行った際、宿泊施設の温度差を敏感に感じ取り、風邪を引いて帰ってきたことがありました。その時に、やはり人間は繊細な生き物なのだと痛感しました。

天然の木をふんだんに使った家に暮らすことは、その人の健康レベルを上げてくれるし、足腰への負荷を減らすなど健康寿命を伸ばすことにも貢献すると思っています。ぜひ、自然の温もりを感じながら、東京の森林資源を次世代に繋げる家づくりを一緒に考えていきましょう。