公開日:2024年12月18日
TM MEMBER 05:坪井保菜美さん
自然に囲まれた奥多摩湖畔で
森林ヨガのイベントを開催!
とうきょうの木を一緒に盛り上げてくれる、TOKYO MOKUNAVI MEMBER(TM MEMBER)の5番目にお迎えしたのは、元新体操日本代表フェアリージャパンの一員として北京オリンピックにも出場した坪井保菜美さん。ヨガ講師として、参加者とともに青空の下、森林ヨガのイベントを開催しました。
朝の澄んだ空気に包まれ、森林ヨガをスタート
会場となったのは、「東京都立奥多摩湖畔公園 山のふるさと村」。こちらは、奥多摩の自然を生かしたモノづくり、キャンプ場でのバーベキューやアウトドア、自然を学ぶプログラムなど、さまざまな体験ができる東京都の自然公園施設。
およそ32ヘクタールという広大な敷地の一角、周囲は緑に囲まれ、目の前には奥多摩湖を臨む絶好のロケーションである「湖畔広場」で今回の森林ヨガを行ないました。
講師を務める坪井保菜美さんは、元新体操の選手でフェアリージャパンの一員として2008年の北京オリンピックに出場した経歴の持ち主です。20歳で選手を引退後、3カ月ほどで、身体が硬く、鈍くなってきたのを実感。そんなときに出会ったのが、大学のゼミの先輩に勧められたヨガだったと言います。
「初めてヨガをした日から、心身がすっきりとする感覚があり、自分にとても合っていると感じました。以来、14年間ヨガを続けています。肉体的にも精神的にも心地いい自分でいられるのはヨガのおかげですし、ヨガをしている間は誰にも邪魔されることなく自分と向き合えるので、私には必要な時間です」
ヨガの魅力を伝える側になりたいと思い、世界80カ国で認定されている全米ヨガアライアンスの資格を取得。
今回のイベントでは、「奥多摩湖まで足を運んでくださった皆さんと一緒に、ゆっくりヨガに取り組みたい」という坪井さんの希望もあり、たっぷり90分間、ヨガを行いました。
半袖や長袖のTシャツ1枚でも肌寒さを感じない、秋晴れの心地よい日曜日。参加者の皆さんが持参したヨガマットを敷いたら、いよいよ森林ヨガのスタートです。
早起きをして集まった皆さんのことを考え、少し長めにストレッチをして体をほぐしてからヨガのポーズを取っていきます。参加者からは、「どんなポイントに気をつけてどう体を動かすといいのかなど、坪井さんの説明がわかりやすく、タイミングよく声をかけてくれるので、ポーズをとることに集中できた」という声がたくさん聞かれました。
「ヨガを室内で行うときは、鏡に映る自分を見ながら集中を高められますが、反面、他の人が視界に入って集中を削がれたり、時には誰かと自分を比較してしまったりすることもあります。その点、森林ヨガは、目に入ってくるもののほとんどが木々の緑や空で、自分の体を意識してポーズを取ることに集中できるので、より深く身体との対話ができると感じました」
四方を木々に囲まれたこの場所では、森林浴によるセラピー効果も相まって、いつも以上にゆったりとした気持ちで自分と向き合えた人が多かったようです。
90分間の森林ヨガを終え、背筋が伸び、表情は柔らかく
ヨガでは深い呼吸を繰り返し、たくさんの酸素を体に取り入れながらポーズを取っていきますが、ここでは澄んだ空気を胸いっぱいに吸い込むことができます。
「顔を上げたり、上を向くポーズをとったりするたびに、木々の緑やその隙間から差し込む光が目に入り、それが本当に美しくて、今日ここでヨガができていることに感謝する気持ちが自然と湧き上がってきました」
誰も離脱することなく、全員で90分間のヨガをやり終えたとき、参加した皆さんの表情がとても柔らかくなっていたのが印象的でした。
「終わったときには、とうきょうの木のように、皆さんの背筋がスッと伸びていました」
質疑応答などで15分ほど坪井さんと参加者との対話を楽しんだ後は、山のふるさと村のインタープリター(自然解説員)によるガイドウォークを実施。木の幹に刻まれたクマの爪痕に驚き、木々の説明なども受け、奥多摩の自然への理解を深めることができました。
「自分が動けば、世界が変わる」。これは、坪井さんが大切にしている言葉です。
「まさに今日が、そうだと思います。皆さん、イベントに応募されて、早起きをして、山のふるさと村に集合して。その行動力があったからこそ、今日、東京の森林というこんなに素晴らしい環境で一緒にヨガをすることができました。
都内在住の方からすると奥多摩は遠いと感じる方がいるかもしれないけれど、私は山登りもするし、サイクリングも大好きで多摩地域にも足を運んだことがあります。そして、早起きをしたご褒美のような素晴らしい景色に出会い、気持ちがリセットされ、明日からまた頑張ろうという元気をもらいました。ストレスが溜まっていたり、壁にぶつかったりしたときにこそ、東京の自然が力を貸してくれるような気がします」
いつでもとうきょうの木に出会える奥多摩湖周辺は、都心から3時間ほどで訪れることができる日帰りにもぴったりなスポット。ただ、東京の森林を眺めに行く、その行動力が次へと踏み出す一歩になるかもしれません。
Profile
坪井保菜美
5歳から15年間新体操を続け、2008年北京オリンピック出場。2009年新体操ワールドカップ種目別優勝。同年の世界新体操選手権大会では種目別4位入賞。数多くの世界大会に出場しフェアリージャパン引退後は、新体操指導者、モデル、アーティスト、ヨガインストラクターとしても活躍している。ゴルフや登山、サイクリングが趣味。