このページの本文へ移動 グローバルナビゲーションへ移動 フッターへ移動

activities in tokyo forest 森の遊び場

メインビジュアル画像

2025年3月18日

#わさび体験 #わさび食堂 #BBQレンタル

TOKYO WASABI

メインビジュアル画像

2025年3月18日

#わさび体験 #わさび食堂 #BBQレンタル

TOKYO WASABI

江戸時代から続く奥多摩わさびの伝統を受け継ぎ、東京の森林でわさびの栽培をしている「TOKYO WASABI」。週末には奥多摩駅前を中心にフードトラック「わさび食堂」を出店し、1日1組限定で「わさび体験」も開催するなど、“東京から世界へ”を目指したわさびの普及活動にも力を入れている。わさびブラザーズのHitoshiさんとTacchanさんのお二人に熱い想いを伺いました。

奥多摩わさびには日本の歴史と
いいところが詰まっている。

Hitoshiさん(以下、敬称略)「キャニオニングガイドとして、日本とニュージーランドを行き来する生活を送る中、2015年に仕事仲間とアウトドアの会社を奥多摩で立ち上げたのが、わさびと出会うきっかけでした」

Tacchanさん(以下、敬称略)「僕は以前、ヘアメイクの仕事をしていました。その後、農業や漁業に従事しながら日本各地を渡り歩く生活をしていたときに、兄から『奥多摩のわさび、すごいんだよ。一緒にやらない?』と誘われました」

Hitoshi「ニュージーランドに滞在していたからこそ、日本のいいところに目が向くようになり、わさびの魅力にも気づけました。わさびには抗酸化作用や抗菌作用をはじめとするたくさんの効能があり、食材として魅力的なのはもちろん、日本原産であり、奥多摩のわさびは江戸時代には徳川将軍家に献上されていた歴史があるなど日本らしさが詰まっているんです」

Tacchan「わさびの可能性を信じて、まだ自分たちの畑もない頃からわさび体験の看板を作ったり、フードトラックを購入したり(笑)。先行きが見えない中、手探りでもやってこられたのは、先に兄が奥多摩に会社を作り、わさび農家の方をはじめとする地元の方々との繋がりを作ってくれていたから」

Hitoshi「この土地の人は温かく、わさび栽培50年の大先輩に弟子入りすることができて、畑を貸してくださる方とも出会えました。わさび栽培、わさび田を案内する『わさび体験』、週末の『わさび食堂』と、5年ほどかけて形にしてきました」

岩場に成るわさびの写真
岩場に成るわさびを背にインタビュー写真 「奥多摩からわさびを世界へ」を目指す、わさびブラザーズのお二人。
兄・Hitoshiさん(左)と弟・Tacchanさん(右)

人の手と自然が調和して
理想的なわさび田は完成する

Tacchan「僕たちが管理するわさび田の一つに、2019年の台風で大きな被害を受けたところがあります。そこでは、自分たちで石垣を積み直すところから修復を始めて、わさび田を復活させました」

Hitoshi「この土地に古くから伝わる奥多摩式という栽培方法で、積み上げた石垣の上に細かな石を敷き詰めてわさび田を作ります。もともと、林業の方が冬場の副業としてわさび栽培をしていたケースが多かったと聞いていますが、確かに、ほとんどのわさび田が山に入る人でないと見つけられないような場所にあり、災害に強い作りにもなっているのも山を知り尽くしている方々の知恵が活かされているのだと感じます」

Tacchan「わさび田には山にある岩や石を使っているけど、それを整えるのは人間です。絶えず湧き水が流れる場所など、もともとの環境や地形を生かしているからこそ、わさび田は自然によってアップデートされて、さらに、わさび栽培に最適な生育環境になっていきます」

Hitoshi「東京の森林もわさび田も、人と自然がうまく調和しているという意味では同じだと思いますし、調和している美しさに人は感動するのだと思います」

渓流の写真
岩に生えるこけを除去する写真石垣の上に石を敷き詰める奥多摩式という手法でわさびを育てる。
写真 湧き水のある場所で育つ、伝統的な奥多摩わさび。

わさび田を知っていると
東京の森林を歩くのも楽しくなる

Tacchan「東京の森林のハイキングコースを歩いていると、わさび田を見下ろせる場所があります。でも、わさび田の存在を知らないと周囲の風景と一体化して目に止まることはないはずです。でも、一度、わさび体験に参加していただくと、『もしかしてあそこに残されている石垣は、昔はわさび田だったのかな?』と新しい視点が増えて、山歩きがより一層楽しくなると思います」

Hitoshi「わさびについての知識も加わると、『わさび田があるということは、湧き水があるのかも?』とストーリーが繋がっていき、より東京の森林に興味がわくのではないでしょうか」

Tacchan「自然環境はすべてが繋がっているので、わさび体験では木や動植物についての話題も出ますし、わさび栽培には欠かせないきれいな水も木があるおかげで守られているなどのお話しをしながらわさび田へ向かいます。僕らは奥多摩に住み始めてまだ10年も経っていませんが、わさび体験のために奥多摩を訪れた参加者にとっては、僕らが最初に出会う奥多摩の人かもしれません。だからこそ、自分たちが奥多摩の代表者だという意識を持って、海外の方にとっては日本の代表者だという気持ちのもとで、東京の森林の魅力を伝えています」

Hitoshi「最初に、誰に、何に出会うかで、その土地の印象は変わってしまいますからね」

Tacchan「わさびの伝統を次世代に繋いでいくためにも、多くの人に奥多摩を好きになってほしいので、そこは強く意識しています」

Hitoshi「山の中まで入らなくても、週末には奥多摩駅前にフードトラックを出しているので、そこでわさび丼を食べて、奥多摩わさびや東京の森林に興味を持ってもらえたら嬉しいです」

Tacchan「都会からわさびまで。東京にはいろんな顔があることを知ってほしいですし、この豊かな自然をみなさんと一緒に楽しみたいです!」

わさび田で作業をする写真 美しいわさびの写真 平日は、点在するわさび田を巡回しながら収穫や手入れを行う。

TOKYO WASABI

わさびブラザーズの兄・Hitoshiと弟・Tacchan、SNSやメニュー開発・調理などでサポートするMOMOの3人で運営。奥多摩わさびの栽培、わさび田を見学する「わさび体験」、わさび丼や

数量限定のわさびドッグを提供する「わさび食堂」(土日を中心に奥多摩駅にフードトラックで出店)、BBQスペースのレンタルなどを行っている。

わさび田全景写真 わさび食堂トラック写真 テーブルに置かれた素のわさびの写真