

2025年2月28日
#レンタルサイクル #カフェ #ガイドツアー
東京裏山ベース

2025年2月28日
#レンタルサイクル #カフェ #ガイドツアー
東京裏山ベース
JR五日市線「武蔵五日市駅」の改札を出てすぐ、交差点の向こう側に「東京裏山ベース」の看板が見える。ここは、秋川渓谷の遊びの体験拠点。オーナーのジンケンさんと一緒にこの地の魅力が詰まった体験や遊びを楽しむガイドツアー、レンタサイクルなどのアクティビティ、妻のミチコさんが望んだ“何もしない時間”を楽しむ渓谷チェアリングなど、ここに来れば東京の裏山でのいろいろな遊びに出会える。
五日市への移住をきっかけに
東京の森での遊びを発信
ジンケンさん(以下、敬称略)「愛媛県で生まれ育ち、中学生の頃から自宅周辺の山や川をマウンテンバイクで走っていました。大学入学のために上京したときもマウンテンバイクは持ってきていて、週末になると輪行といって自転車を運べる形に分解して電車に乗り、武蔵五日市まで来ていました。田舎育ちだから、ずっと都会にいると疲れてしまうんです(笑)。奥多摩や高尾にも行ったけど、僕は、都心から1時間ちょっとで着いて、山も川も駅からすぐの場所にあって、自然のすぐそばに人の暮らしがある五日市が特に好きでした。
僕も妻も大学で社会学を学び、そのまま大学で仕事をするキャリアを描いていましたが、2011年に武蔵五日市に移住したことで流れが大きく変わりました」
ミチコさん(以下、敬称略)「机にばかり向かっている暮らしに、少し疲れてしまって。環境を変えたいと思ったのがきっかけで移住をしました」
ジンケン「当初は、大学の非常勤講師の仕事も続けながら、せっかく五日市で暮らしているんだからと、自転車での遊びなどをFacebookやYouTubeで発信したら、友人が遊びに来るようになり、『ここでの遊びには価値がある』『お金を貰ってガイドをしたらいいのに』という言葉に背中を押され、個人でガイドツアーをするようになりました。マウンテンバイクを走らせている途中でお肉屋さんに寄り、目的地に着いたらガスバーナーでお肉を焼いて食べるとか、僕が自然の中で遊んで楽しいと思ったことをシェアするようなツアーが当時は人気でした」


「東京裏山ベース」には、裏山で遊ぶのに
あったらいいなをすべて詰め込んだ
ジンケン「ガイドツアーをするうちに、拠点があったら楽しいだろうな、と思うようになっていきました。自転車も好きなものを選べたらいいだろうし、みんなが集まるならおいしいものが食べたいし、遊んだ後にはシャワーも浴びたい。自分があったらいいなと思うものを詰め込んだのが、ここ『東京裏山ベース』です」
ミチコ「彼がガイドをすると、あれもこれもと盛り込むので、以前はハードなツアーになりがちでした」
ジンケン「僕にとって裏山は、子供時代で言ったら秘密基地のような遊び場なので、いろんな遊びを一緒に楽しみたいんですよね(笑)。一方、東京生まれの妻は、自然のある環境に癒しを求めていたので移住を決めました。2人の感覚が違うからこそ、ただ川辺に椅子を置いて何もしない時間を楽しむ渓谷チェアリングも生まれたし、『東京裏山ベース』はアクティブな人もそうでない人も、みんなの秘密基地を見つけるきっかけであってほしいと思っています」



森で遊んだ思い出の場所が
自分だけの秘密基地になる
ミチコ「私たちはここで生活をしていますが、それでも意識をしないと山にも川にも足を踏み入れずに日々が流れていきます。街のデザインに乗っかって車で移動をしていると、道路を行ったり来たりするだけになり、この豊かな自然が巨大な背景になってしまうんですよね」
ジンケン「僕らのように自然を求めて移住してきた人でさえそうなのですから、ずっと暮らしている地元の人にとっても自然は背景なのだと思います。だからこそ、僕らのように自然の中で遊んだり過ごしたりすることが好きな人たちが、東京の裏山の魅力を発信することに意味があると思っています。
僕らは2013年から檜原村で暮らすようになり、あの山は誰々さんの山だと知ったり、チェーンソーで枝打ちするなど林業のお手伝いをしたり、いろんな体験を通じて解像度が上がり、東京の大きな山がただの背景ではなく自分ごとになっていくという経験をしました」
ミチコ「車で通り過ぎるだけでは見えないことが、一歩足を踏み入れることで見えてくるんですよね」
ジンケン「東京の森での遊びも同じで、たとえば、ガイドツアーに参加すれば訪れた場所の解像度は上がるし、渓谷チェアリングをした場所の石1つにさえも意味が出てくる。背景だった場所が自分の思い入れのある場所になれば、もうそこは、その人にとっての大切な場所であり秘密基地だと思うんです。
大人になって秘密基地の持てる人生はやっぱり豊かだと思うから、最初は僕らのような店を利用したりして、自分だけの秘密基地を見つけに来てほしいです。都心から1時間で来られる距離ですし、冬でもできる遊びはあるので、季節に縛られず、思い立ったときにぜひ遊びに来てください」


東京裏山ベース
JR五日市線「武蔵五日市駅」下車、徒歩1分。駅前交差点向かい。レンタサイクル、レンタルグッズ(ライフジャケットやウォーターシューズなど)、荷物預かり&シャワー。川沿いのおすすめスポットに自転車で行って椅子を広げ、特製キューバサンドの
ランチも付く「渓谷チェアリング」、ガイド付きの「リバートレッキングツアー」(要予約)なども人気。併設のカフェでは、こだわりの本格フードメニュー、デザート、クラフトビール、自家製レモネードなどのドリンクも充実している。


